赤外線を使った距離測定のモジュール、「GP2Y0A21YK」の信号波形を、オシロスコープで直接観測してみた。

GP2Y0A21YK の出力について

こちらのモジュールの出力はアナログ信号になっており、距離に対応した電圧が出力される。ただし、フォトダイオードなどの出力電圧がそのまま出ているわけではなく、内部での信号処理の結果が、電圧として出力されるようである。

データシートを見てみると、出力電圧は常に変化するわけではなく、一定の周期で更新されていくようである。タイミングチャートには、38.3msという期間が書かれているのだが、これが初回の処理期間として書かれており、2回目以降も同じなのかがはっきりしない。この辺りを確認していきたい。

更新レートについて

実際の出力波形が下の図である。

これを見ると、約39msで電圧が更新されていることがわかる。やはりタイミングチャートにあった38.3msというのは、毎回の更新レートであると考えられる。

ノイズについて

出力波形を見ると、一定の間隔でノイズが重畳していることがわかる。拡大したものが以下の図で、幅が約120us、周期は約1msとなっている。200mV近く出ているので、かなり無視できない大きさである。

ノイズの現れ方は間欠的で、出力電圧の更新に同期しているようである。モジュールの内部処理に関連するノイズであることが予想される。おそらく検出用のLED電流によるものではないかと思う。

現在、この測距モジュールの使用方法としては、出力電圧をマイコンでAD変換して距離を求めるようにしている。AD変換のタイミングによってはノイズを拾ってしまっているはずである。出力電圧の更新周期は比較的遅いので、出力にLPFをかけてからAD変換をした方が良さそうである。